こんにちは!メグモグです。
2012年の自分の誕生日に、ふと血迷った事を考えました。
それは、「家のすぐ近くを通る国道一号線。これをずっと歩いて行けば、日本橋に行くんじゃね?!」
その思いのまま翌年の春、2013年4月14日に東に向けスタートしたのです。
たまたま仕事の休みの日、春めいてお天気の良い日だったので決行した次第ですが、奇しくも亡くなった父の誕生日でした。
私の中での旅のマイルールは、スマホは緊急時以外は使わないことです。
方向感覚、野性的感、そしていざとなれば人に聞く、これらの方がずいぶんと旅を深めてくれるからです。
ですので、必殺アイテムがこちら。
この地図と、上の冊子。
これは実は「東海道五十三次ガイド」という本です。
それを必要な個所だけ外して、持参しています。
ただしこの本は、東から西への旅を順々に記してあります。
ですので私のように西から東に向かっている場合は、一度読み込んで今度は頭の中で逆方向に進む形で編集し直す必要があります。
これまでの旅の様子は、アメブロのメグモグ日記に書いてあります。
ご興味のある方は、こちらからどうぞ!
2017年3月に三島まで到達して以来、なかなかそれより東に進むことができないままでいました。
ですが、今年2021年の私の目標の一つが、「東海道ぶら歩~の旅を日本橋まで完歩する!」です。
コロナも少し落ち着き、夏の暑さも抜けたこの時期に、やっと行動に移せました。
前置きが長くなりましたが、いざスタートです。
これまではスタート地点までは電車を利用していました。
今回は、贅沢にも新幹線を利用。
歩く時間を確保するためです。
新幹線の中から朝日を拝みました。
更に気合を入れるべく、朝食のお弁当を食べます。
豊橋駅で購入した、稲荷寿司&天むす。
今回の旅の出発地、JR三島駅を出発したのが8時30分くらいでした。
直ぐ近くの三島大社にお詣りし、安全祈願。
樹齢1200年と言われる、国の天然記念物にもなっている金木犀。
珍しく2度咲くとか。
三島大社の目の前の道路が、旧街道となっていますのでそのまま東へ。
10分ほど歩くと、いよいよ箱根峠だな~という感じの道に入ります。
一山超えると、街道らしく造られた道に出ます。
お散歩コースといった雰囲気ですね。
街道には4キロごとに一里塚が設けられています。
ここは道の両サイドに、一里塚が現存しています。
片方だけ残っている一里塚は多いのですが、両方残っているのは珍しいことです。
両サイドに民家が並ぶ道を歩き進めると、「こわめし坂」と呼ばれる坂にやって来ました。
この坂はキツかった!!
あまりの急坂のため、背負った米が汗と熱で「こわめし」になったということです。
そしてもう一つ厄介なのが、石畳。
この辺りの土壌は粘土質で足場が悪く、昔は竹を敷いて道にしていたらしい。
それだとすぐにダメになるため、石を敷くようになったとか。
とにかく歩きにくいのです。
ほとんど登山と同じ感覚で歩いていました。
辛い思いも、ふっと道が開けると富士山が応援してくれます。
奇麗ですよね~!
素晴らしいです。
道が開けてくると、以前夫と来たことがある三島スカイウォークが見えてきました。
こちらでトイレ休憩です。
山中城跡にあるお茶屋さんで、おやつタイムにしました。
「寒ざらし団子」
手前はよもぎ団子に甘味噌がけ、奥は白団子に抹茶塩。
甘くない団子もなかなか美味しかったです。
もう一つここで休憩をとる必要があったのです。
さほどスマホを使っていなかったのですが、持参した一眼レフのカメラがイマイチ調子が悪い。
なのでこれまでの写真を、スマホで撮っていた。
そんなこともあり、電池残量が15%くらいになっていたのです。
「出川哲郎の充電させて貰えませんか」の番組ではないですが、お茶屋の方に「充電させて貰えませんか?」と言いましたとも。
やはり緊急時に何かあって、スマホが使えないのは怖いですからね。
さて出発です。
実はこれまでの道程は、旧街道を歩くようにしてきました。
ですが草むらに石畳の道。
今回は肝心の熊除け鈴を持参するのを忘れ、何だか不気味だったのです。
わざと大きい声や大きい息をしながら、歩いたりしていました。
ですので作戦を変更し、車の往来が激しい国道一号線を歩くことにしました。
いよいよ静岡県から神奈川県に入ります。
この看板を通るときには、感動しました!
ちょっと気持ちも楽になったので、お昼ご飯にしました。
はやり元気が出るのは、炭水化物です。
ここの食堂から眼下には、芦ノ湖が見えました。
箱根宿はすぐそこです。
箱根駅伝ミュージアムも、記念にパシャリ。
箱根の関所も通過しました。
この辺りのお土産屋さんに入り、熊除け用の鈴を購入。
お店の人に「東海道を歩いているんです」と伝えました。
そして「旧街道を歩けば熊が怖い、国道を歩けば車が怖い」とも。
なかなかハードな道程だと、お話しましたわ。
芦ノ湖湖畔にも寄り、記念写真。
富士山も見えます。(ど真ん中辺りをご覧下さい)
ここ以降は、東の箱根峠と呼ばれるところになります。
しかし、ここからが悲惨でした。
時間は午後4時過ぎ。
秋の夕暮れはつるべ落とし。
一瞬で暗くなります。
旧道など全く電灯が点いていない、草むらの道です。
とにかく車道をひたすら歩くのみとなりました。
本当に真っ暗になり、車道しかない(歩道が無い…)場所もチラホラあります。
熊除け鈴も忘れてしまいましたが、ライトも持参するのを忘れていました。
本当に危機管理能力が無かったと、大いに反省しました。
仕方がないのでスマホと、もう一つ予備のためのスマホも取り出して、両手にライト代わりのスマホを握りしめひたすら歩きました。
歩道が無いところを歩いている時に対向車が来た時は、道路の端っこに立ち止まってやり過ごすようにしました。
ドライバーさんも、さぞかしビックリしてるだろうな…と思いながら。
この日のゴールは、箱根湯本。
ビジネスホテルを予約してあります。
畑宿と呼ばれる、寄木細工の里を通過しました。
そこからでも箱根湯本までは4~5キロありそうです。
畑宿を過ぎると、大きなホテルが見えてきました。
そこを通過し更に歩くと、どうも自動車専用道路の側道を歩いていることが判りました。
これ以上無理!と判断した瞬間です。
そこで先ほど見たホテルまで戻り、タクシーで宿泊先のホテルに向かうことに決めたのです。
歩いて箱根湯本まで行く!という目標を達成することよりも、安全の方が大事という判断です。
ホテルの方からは驚かれましたが、親切にして頂きました。
タクシーよりも路線バスの方が早く来るとのことで、それまでホテルのロビーで休憩させて頂きました。
こちらのホテルから、ゴール予定の箱根湯本のホテルまでは残り2.8kmでした。
残念でしたが、これもまた教訓です。
この日の旅は、
52216歩
36.48km
これまでの東海道ぶら歩~の旅の中で、最も過酷で厳しくて辛くて大変な一日でした。
「箱根峠は天下の険 ♪」
まさに歌の通りです。